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カリスマジュニア世代が作る美容室8つの特徴

公開日
writer:Mariko Matsumoto

美容室の数と世代の推移

平成26年度現在、23万件以上の美容室が厚生労働省に認可されています。美容室の数は年々増え続けており、この15年間を平均すると1年で約2400件ずつ増加しています。
店舗増加の背景には、カリスマ美容師ブーム(1999年~2000年頃)の影響があると思われます。増加が目立つのはやはりブーム直後の2001年、2002年。そして、2011年~2014年にも再び出店の勢いが強くなっています。ここ5年前後での増加というのは、カリスマブーム時代に美容師を志した若者たちが十分に経験と知識をたくわえ、独立という夢を叶えているからだと推測できます。

カリスマブーム世代に美容人生を歩み始めたオーナーの方々に共通して多く見られるのは「これから美容を始める子達に辛い思いをさせたくない」という気持ちです。そうしたオーナーの方は年齢でいうと2016年現在で35歳前後の方が多く、個性的なビジネスモデルや既存の美容室の枠に囚われない働き方、独自の教育システムなどオリジナリティのある経営を意識的に行っていらっしゃる方が多いように見受けられます。

これまで美容業界というと、体育会系の教育法や、礼儀を重んじ、先輩を立てる慣習のあるお店が多かったようです。もちろん技術職なので、体力勝負で夜中まで練習したり、師弟関係を重んじることが悪いわけではありません。その中で努力して叩き上げられ、至高の技術を獲得していったスタイリストさんは数えきれませんし、現在もそうした方針で熱い若者を惹きつける美容室はたくさんあります。

ただ、業界全体で見ると、「辛い思いをさせたくない」という世代のオーナーが増えたことでそれ以外の方針がより顕在化してきました。このコラムでは、そうしたオーナーの方々が行っている方針の事例をお伝えしたいと思います。

どんなタイプの美容室があるのか

うまくいっているサロンには成功を支える軸があります。
SALONAGの取材を通して美容室経営の現状をお聞きした中から、いくつかタイプ別に例を紹介したいと思います。当サイトでは小規模個人サロンの掲載を多数行っているので、以下は個人サロンを中心とした事例になります。

A ビジネスモデルタイプ

A-1 メニュー特化型

何か1つ価値あるメニューを据えることで単価を高く保ち、スタッフへの保障や時間的余裕を作り出しているサロン。主にトリートメントや縮毛矯正など、デザインよりも悩みにフォーカスするお店が多い印象があります。

A-2 生産性重視型

職位に応じてスタッフ1人あたりの目標売上を設定し、全員が達成を目指すサロン。余剰分の一部を全員でインセンティブとして分配することでモチベーションが保たれ、チームワークも深まります。

A-3 一工夫ある業務委託型

低・中・高価格と価格別に出店することで勤務先を選べたり、有名スタイリストの臨店講習を開催したり、社長との面談を可能にすることでスタッフのやる気を保つサロン。独立を支援し、お金の融資などを行っていたりもします。

B 教育特化タイプ

B-1 効率重視型

形式的な慣習(先輩が残っているので帰れない、座れない等)を省き、営業時間中に練習ができたり、クリアできた項目からお客様への施術に入れるなどスムーズな指導を行うサロンです。スタッフの将来(独立や育休取得)を考え、早期デビューを推奨しているお店も多数あります。

B-2 トータルビューティー型

ヘアだけでなくネイル・まつげエクステ・エステ・着付け等の技能を同時に身に付けることにより、美容業界に残るための武器を多数得られるサロン。主に女性の多いサロンになりますが、男性の場合、キャリアや意向に応じてマネジメント職、営業職等にチェンジできるというお店もあります。

B-3 コミュニケーション型

技術の練習はもちろんながら、周囲との調和を大切にし、人柄を気に入ってもらうことで成長に繋げるサロンです。お客様と仲良くなり、「早く◯◯さんにカットしてほしい」と言ってもらったりしてチャンスを得られることも。このタイプに限りませんが、オーナーの人柄が温かく、デビューが遅めになっても着実なものを身につけていくというお店がよく見受けられます。

C その他のタイプ

C-1 ボーダレス交流型

カメラマン・お花屋さん等とコラボして独自のブライダル事業をスタートしたり、近隣にカフェやアパレルの店舗を出店して相乗効果を生み出すお店があります。事業展開だけでなく、忘年会等にお客様を呼んで交流したり、中にはお客様とマグロの解体ショーや豚の丸焼きを楽しんだというサロンもありました。

C-2 コンセプト型

小規模店の中には、スタッフ全員海外が好きで「交代でスタッフを1ヶ月海外旅行に行かせるために全員で売り上げる」といったお店や、全員個性的な趣味を持ち奇抜な格好をしている特殊系サロン、ゴスロリの世界観を理解してニッチな層に絶大な支持を得るサロンなどもあります。

まとめ

切り口によってはいくらでも分類が可能なほど多様化している美容室のあり方。カリスマ時代に美容を志した方がオーナーとなり、その頭角が現れてきた現在だからこそ、驚くべき方針や新鮮な働き方を取り入れた美容室に出会うことができます。

今回いくつかのスタイルを取り上げましたが、紹介した事例以上にそれぞれの型に特化している場合も、複数のパターンを併せ持っている場合もあります。

サロンの求人活動、就職・転職を考えている方のマッチングの参考になれば幸いです。


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